2008年5月開催の日本刑法学会第86回大会において、「検死と法医鑑定」に関するワークショップを主催し、研究協力者2名(千葉大学法医学教室岩瀬博太郎教授ほか)の出席を得て、本研究の構想を披露するとともに、参加者から研究上有益な意見を得た。この概要は、刑法雑誌に成果として報告した。刑法学会以外においても、日本犯罪社会学会やセーフティ・プロモーション学会など関連する種々の学会活動に参画し、検死制度改革について意見交換などを行い、研究遂行に関する貴重な示唆を得ることができた。 2008年8月にはオーストラリア・ビクトリア州を、また2009年3月にはアメリカ合衆国カリフォルニア州を、それぞれ訪問し、現地における死因究明制度ならびに運用につき、調査を行った。オーストラリア訪問は、千葉大学を中心とした法医学研究者(研究協力者を含む)とともに行い、かなり詳細な調査を行うことができた。カリフォルニア訪問では、ロスアンゼルスのトーマス野口教授の助力を得ることができ、今後も調査協力いただくことになった。このほか、2008年9月には別件で訪問中のイギリスにおいて、コロナーでもあるポール・マシュース教授と面談し、同国のコロナー制度改革について最新の情報を得ることができた。 国内では、民主党の検死法案について調査を行い、民主党ネクスト法務大臣政策秘書と意見交換をすることができた。そのほか与党内において進められている同様の施策に関する法案検討状況についても、調査活動を行った。
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