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2008 年度 実績報告書

マイノリティ女性に関する政策と制度の比較研究-複合差別の視点から

研究課題

研究課題/領域番号 20530093
研究機関大阪女学院大学

研究代表者

元 百合子  大阪女学院大学, 国際・英語学部, 准教授 (40411756)

キーワードマイノリティ女性 / 複合差別 / オーストラリア / ニュージーランド / 先住民族政策 / 入国管理政策 / 女性政策
研究概要

マイノリティ女性を対象とする政策を策定・実施してきた調査対象国5カ国のうち、当該年度にはオーストラリアとニュージーランドについて文献・資料およびインターネットによる情報収集と現地調査を実施した。先住民族女性と移住労働女性・移民女性を中心に両国のマイノリティ女性の社会的・経済的状況と直面する問題、法制度や行政サービス等について、関連する政府機関、NGO、研究者に聞き取り調査をおこなった。両国とも、先住民族女性と移住労働女性・移民女性に対しては、多くの国との比較において極めて先進的な政策を採用し、行政機構も整備し、重層的にかなり手厚い保護を行ってきた。その結果、教育や社会進出などにおいて大きな改善が見られる。ただ、多少の違いはあるとは言え、それらのマイノリティ女性の多くは現在も経済的に両国社会の最下層を形成しており、健康問題、受刑者に占める率の高さ、若者の自殺など、かなり深刻な問題が解決困難な形で蔓延している。両国とも政権交代に伴って基本政策が変化を繰り返したことも大きな問題であるが、複合差別の視点が基盤として貫かれてきたとは言い難く、基本的には縦割り行政の中において重なる部分として、マイノリティ女性が受益者となってきた。マイノリティ女性の地位向上などに取組むNGOや関連分野の研究者の意識にも「複合差別」の概念は、まだ十分理解されていない。これらの事柄は、文献等によるリサーチのみでは分りにくいことであり、現地調査によって初めて明らかになったことであり、研究成果には期待が寄せられている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 宗教的人権の国際的保障2009

    • 著者名/発表者名
      元百合子
    • 雑誌名

      大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター年報 第6号

      ページ: 3-9

  • [雑誌論文] 民族的・言語的マイノリティに属す子どもたちの学習権の確保2008

    • 著者名/発表者名
      元百合子
    • 雑誌名

      国際人権 第19号

      ページ: 150-151

  • [雑誌論文] ジェンダーで考える教育の現在-外国籍の子どもたちの学習権2008

    • 著者名/発表者名
      元百合子
    • 雑誌名

      ヒューマンライツ 第247号

      ページ: 48-55

  • [学会発表] 宗教と人権-国際人権法の観点から2008

    • 著者名/発表者名
      元百合子
    • 学会等名
      大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター研究報告会
    • 発表場所
      大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター
    • 年月日
      2008-11-08
  • [学会発表] 宗教と人権-東アジアに関連する問題2008

    • 著者名/発表者名
      元百合子
    • 学会等名
      東北アジア平和構想研究会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      2008-07-26

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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