研究概要 |
マオイスト運動(マオイスト紛争)の歴史と現状を中心に分析し,成果の一部を学会および論文で発表した。 1.マオイスト関係資料の収集:2008年8-9月ネパールに出張し,制憲議会選挙のための主要政党の選挙公約,UNDPの憲法問題調査報告書等を中心に,マオイスト関係資料を収集した。 2.ネパール実地調査:上記出張期間中に,首都カトマンズだけでなく,南部タライ方面についても,マオイスト紛争の状況や憲法制定問題への取り組みを中心に実地調査した。 3.収集資料の分析と評価:日本国内とネパールにおいて収集した文献と実地調査資料について,海外研究協力者も交え分析・評価を進めた。その成果の一部をまとめ,南アジア学会で発表し,論文2編と概説1編を発表した。 4.研究の意義:現在のネパールは,「紛争→停戦→国連停戦監視下での制憲議会選挙→制憲議会での新憲法制定→平和回復」という現代紛争の解決モデルに沿う形で,平和構築を進めている。2008年度の研究では,この紛争解決・平和構築過程の前半部分について,ほぼ予定通り分析・評価することができた。
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