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2009 年度 実績報告書

途上国におけるローカル・ガヴァナンスとアソシエーションとのシナジー型発展の研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530125
研究機関立命館大学

研究代表者

松下 冽  立命館大学, 国際関係学部, 教授 (50229465)

キーワードローカル・ガヴァナンス / シナジー型発展 / アソシエーション / ケーララの分権化 / CDS / 開発と出稼ぎ移民 / パンチャーヤット / 「国家-社会」関係
研究概要

平成21年度の研究成果は研究対象地域の点から大きく2つに分類できる。
第1は、メキシコにおける民主的移行およびローカル・ガヴァナンス構築という視点から、農村社会の変容を政府の農村開発プログラムの実施、その実施主体である改良主義官僚、そして草の根運動の対応という諸ファクターの相互関連を踏まえて考察した。この考察は、メキシコにおける「国家-社会」関係のシナジー型発展を示す重要な事例である。なお、この研究成果は下記論文「民主的移行期における「国家・社会」関係変容の一側面(上・下)」である。また、著書『現代メキシコの国家と政治』第8章に反映している。
第2に、インドにおけるローカル・ガヴァナンスとアソシエーションの研究を発展させるうえでの基盤を構築できた。平成22年3月6日から13日までインド・ケーララ州トリヴァンドラムで現地調査を実施した。ケーララ州は人間開発や社会開発で世界的に有名な地域であるが、当地での今回の調査目的は、まず、(1)研究者およびNGOsとの継続的な連携構築、そして(2)ケーララ州のNGOs、草の根運動を含めたアソシエーションの実態調査、さらに(3)この州の社会開発の現状と課題の調査にあった。
(1)開発研究で著名なCentre for Development Studies(CDS)に滞在し、S.Irudaya Rajan博士やK.J.Joseph博士はじめCDSの研究者と意見交換をおこない、また資料提供を受けた。本研究課題遂行に必要な継続的な連携構築をつくれた点で大きな成果であった。(2)アソシエーションの実態調査の点では、女性の能力開発とエンパワーメントに焦点を当てて活動しているNGO、SAKHIの活動が興味深かった。SAKHI代表のAleyamma Vijayanおよびスタッフと意見交流を行い、SAKHIの具体的活動を紹介された。また、ケーララ州のNGO全体の状況や問題点を教示された。資料の提供も頂いた。以上、ケーララ訪問と現地調査は、研究代表者としては初めての経験であったが、今後の本研究課題を遂行する上で大きな成果となった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 民主的移行期における「国家-社会」関係変容の一側面(下)2010

    • 著者名/発表者名
      松下冽
    • 雑誌名

      立命館国際研究 22-3

      ページ: 153-191

    • 査読あり
  • [雑誌論文] グローバル・サウスはグローバル化を飼いならせるか(下)2009

    • 著者名/発表者名
      松下冽
    • 雑誌名

      立命館国際研究 22-1

      ページ: 101-126

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 民主的移行期における「国家・社会」関係変容の一側面(上)2009

    • 著者名/発表者名
      松下冽
    • 雑誌名

      立命館国際研究 22-2

      ページ: 161-178

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ラテンアメリカの現状と国際政治2009

    • 著者名/発表者名
      松下冽
    • 雑誌名

      季刊現代の理論 20

      ページ: 72-84

  • [図書] 現代メキシコの国家と政治-グローバル化と市民社会の交差から-2010

    • 著者名/発表者名
      松下冽
    • 総ページ数
      470
    • 出版者
      御茶の水書房

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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