本研究は、20世紀前半のアメリカを代表する政治学者・歴史家チャールズ・A・ビアード(Charles A. Beard)と政治家・後藤新平の周辺にいた日本の知米派知識人との交流を、広く日米関係史の文脈に位置づけようとするものである。本研究の目的は、ビアードと後藤やその娘婿・鶴見祐輔、高木八尺、松本重治ら知米派知識人との間の1920 年代から戦後直後にかけての親交について、オーラル・ヒストリーを含む米日の史料を駆使して実証的に検討して、それが戦後日米関係、特にその文化的側面にどのような影響を与えたのかを明らかにするものである。
|