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2008 年度 実績報告書

復興・開発援助外交とアジア地域秩序の形成-フランスのベトナム戦後援助構想-

研究課題

研究課題/領域番号 20530134
研究機関大阪大学

研究代表者

鳥潟 優子  大阪大学, 大学院・国際公共政策研究科, 助教 (60467503)

キーワード外交史 / 国際関係史 / アジア / 復興援助 / 戦後秩序形成 / フランス外交
研究概要

本研究では、1960年代末から70年代前半にかけて、ベトナム戦争終結後の安定的なアジア地域秩序形成を目指して、米仏など西側主要国間が展開した、ベトナム戦後復興・開発援助をめぐる国際関係の歴史的展開を実証的に分析する。この事例分析を通じて、復興・開発援助の国際関係をドナー(援助国)側から分析するための理論的視座を提供することを目指している。
こうしたドナー諸国間の国益の調整とそれぞれの国の財政的制約については、これまでの復興・開発援助研究の死角となってきた。援助をめぐる様々な制約を越えて、ドナー諸国が「援助外交」という複数の大国が絡む複雑なゲームを通じて自らの外交力を創出していく過程を正面から分析する視座を築くことを、本研究の最大の目的としている。
本年度の当初の予定では、フランスでの資料収集を継続する予定であったが、フランス外務省資料室が郊外へ移転のため閉鎖されてしまい、さらにポンピドー政権期の大統領文書の開示申請の手続きが遅れていたために、残念ながら、本年度は見送らざるを得なかった。他方、来年度以降に予定していたイギリス国立公文書館、アメリカ国立公文書館、カーター大統領図書館で資料収集を行った。これらの調査によって、アメリカ側がどのようにフランスのベトナム和平外交を位置づけ、フランス側の持つ情報を利用していたか、イギリスがどのようにフランスの和平外交や戦後復興への取り組みを分析し、イギリス自身、財政的制約の中でいかにしてベトナム戦争後の地域秩序形成にかかわろうとしていたのか等が明らかになった。2007年度までに蓄積した調査結果及び上記調査に基づいた中間的成果を、2008年5月パリで開催された国際シンポジウム及び同年6月アメリカ・オハイオで開かれたアメリカ外交史学会(SHAFR)においてペーパーを提出し報告を行っている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ドゴール外交とベトナム戦争をめぐる国際関係2009

    • 著者名/発表者名
      鳥潟 優子
    • 雑誌名

      国際政治 156号

    • 査読あり
  • [雑誌論文] フランスのベトナム和平外交-ケ・ドルセーの外交官の役割-2009

    • 著者名/発表者名
      鳥潟 優子
    • 雑誌名

      創文 50巻

      ページ: 6-9

  • [学会発表] Losing the 'China Card' ? : France, China, and the Vietnam War, 1968-19732008

    • 著者名/発表者名
      Yuko Torikata
    • 学会等名
      The 2008 Annual Meeting of the Society forHistorians of American Foreign Relations
    • 発表場所
      コロンバス、オハイオ、米国
    • 年月日
      2008-06-28
  • [学会発表] On the Fringe of Empires : the Vietnam War and Japan' s search for an Independent Role in Asia2008

    • 著者名/発表者名
      Yuko Torikata
    • 学会等名
      Colloque international “ Guerre, diplomatieet opinion : les negociations de paix a Pariset la fin de la guerre au Vietnam (1968-1975)
    • 発表場所
      エコール・ミリテール(士官学校)パリ、フランス
    • 年月日
      2008-05-13

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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