研究概要 |
パネルデータとは,多数の同一対象について繰り返し観測を行った調査からえられるデータ形式である.パネルデータを回帰分析する際,空間的に相関する誤差項の考慮が求められる場合がある.ここでは,さらに(1)複数の同時方程式があり,誤差項が互いに相関を持つ場合,(2)前期の誤差項と相関を持つ場合について,従来の最尤推定量に比べて誤差項の分布についてより少ない仮定に基づいて,またより少ない計算負荷で推定を行うGM推定量(一般化モーメント推定量)を導出した.さらに有限標本下での性能を数値実験により明らかにした.
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