レベニューマネジメントが適用できる業種には、キャパシティに上限があること、複数種類の料金クラスが存在すること、事前予約および購入が可能であること、という特徴がある。レベニューマネジメントを効果的に適用するためには、予約増分データ(ブッキングデータ)によって最終需要数の精度の高い予測を行うことが重要である。本研究では、予約増分数日次データの特性を分析し、その統計的モデルを考案した。また、関連テーマである自動販売機の最適なコラム割当の手法を開発した。一般的な自動販売機の内部には同一の商品を複数個ストックするコラムが複数個ある。一台の自動販売機からの利益を商品売上額から在庫補充コストを差し引いた値として定義し、利益を期間で割った値を目的関数とする最適化問題を定式化した。この問題はキャパシティが有限である点がレベニューマネジメントと共通している。需要がポアソン過程にしたがうという過程のもとで、最適化問題を定式化し、タブーサーチを用いた最適なコラム割当を求める手法を考案した。数値実験によって、この方法の有効性が示された。
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