研究概要 |
過去2年度の研究日系企業の地域別・業種別国際競争力の推定、(III)海外進出企業の調査・整理を踏まえ、(V)欧州・アジア両地域における日系企業の比較検討、仮説検証を中心に研究の遂行を行った。既に、第2年度における業種別国際競争力の推定結果について検討するため、最近のデータを用いて延長推計し、その結果の頑健性を再確認することができた。研究成果に2ついては、23年度中に公表予定である。 (V) の研究をさらに進め日系企業の競争力の決定要因を推計するためには、日系企業の特定国の事業活動内容について具体的に検討する必要があるが、その一例として、バングラデッシュの国際競争力を取りあげ、本学大学院後期課程院生Ullah Shariat氏と共同研究を進めた。第一は、バングラデッシュの地域経済協定の貿易効果ついて、Gravity Modelを用いた分析である。 (VI) 海外のワークショップ、および学会での結果報告を行い、その研究成果は、Shariat Ullah and Kazuo Inaba(2010), "Impact of RTA and PTA on Bangladesh Export : AnApplication of Gravity Model"にまとめられている。第二は、Bella BalassaのRevealed Comapative Advantage Indexを改良したYu et al.(2009)による手法NRCA Indexに依拠し、バングラデッシュの商品別の比較優位競争力について検討を行った。研究成果の一部は、中京大学経済学部2010年度第6回計量分析研究会報告(Shariat Ullah and Kazuo Inaba(2011), "Patterns of Comparative Advantage of Bangladesh's Exports")にまとめられており、学術雑誌に投稿予定である。
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