研究課題
基盤研究(C)
税関支局別の貿易データから県別・地域別の貿易データベースを構築することに成功した。このデータベースを用いることで、次の4点の研究論文としての研究成果が得られた。第一に、国内地域における県の輸出の成長に関しても、extensive marginが60%程度と重要な要因を占めていることが明らかにされた。第二に、為替レートパススルーは、従来の国や産業による違いだけではなく、国内の生産地域ごとにも違いがあることが示された。また、輸出における地域シェアが為替レートパススルーの水準に有意に影響を与えていることも示した。第三に、従来の国際貿易の研究に新たに国内地域を明示的に組み込んだ理論モデルと実証研究を行い、海外市場の成長が地理的優位性を持つ地域の輸出シェアを高めることを示した。第四に、対韓国と対台湾との日本の県別貿易において、産業内貿易とextensive marginが強い関係にあることを実証的に示した。
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