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2010 年度 実績報告書

日本株式市場におけるコントラリアン/モメンタム効果に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530265
研究機関大阪大学

研究代表者

石田 功  大阪大学, 金融・保険教育研究センター, 特任講師 (20361579)

キーワードファイナンス
研究概要

本年度は、過去3~12カ月の過去投資リターンに基づき東証1部上場株式全銘柄を10グループに分割したポートフォリオ(過去高リターン・グループは「ウイナー・ポートフォリオ(WP)」、低リターン・グループは「ルーザー・ポートフォリオ(LP)」)のリターンの時系それぞれについて、日本市場版Fama-French3ファクター・モデルに銘柄固有リスクのGARCH-M構造(時間的に変動するリスクとリターンの関係を捉えるための代表的な統計モデルのひとつ)を加えたモデルを統計的に推定することにより、モメンタム/コントラリアン戦略のリスクとリターンの関係を解明するための実証分析を行った。
欧米主要株式ではモメンタム効果(WPリターンがLPリターンを有意に上回る)の存在が報告され、合理的アセット・プライシング理論では説明できない「アノマリー」として注目を集めているが、日本市場では認められていない。Li, Miffre, Brooks and O'Sullivan (Journal of Banking & Finance 32 (2008), 541-558)は本研究と同様な手法により、英国株式市場におけるモメンタム効果が部分的には、LPの固有リスクへの対価がWPのそれよりも大きいことにある可能性を示す実証結果を報告している。本研究では、次の主要な実証結果が得られた:
1. 用いたモデルの枠組内では、日本市場においてはWP、LPともに、そのリターンには時間的に変動する固有リスクの対価が認められるが、対価にポートフォリオ間での大差は認められない。これは、日本株式市場の特徴であるモメンタム効果の不在を部分的に説明するものである。
2. 負のリターン・ショックのボラティリティ(リスク尺度)上昇効果はWPよりもLPにおいて大きい。

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公開日: 2012-07-19  

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