1. 諸外国における大学の運営費交付金の配分方法の比較分析 大学評価や高等教育財政の研究に当たっては、諸外国の動向を把握することが重要であり、これまで、英国、豪州、米国(テネシー州)(以上平成22年度)、フィンランド、ドイツ、フランス(以上平成21年度)について、大学の運営費交付金の配分方法(金額、業績基準、配分機関等)を調査分析したが、平成22年度においては、オランダについて、現地調査を実施した。更に、オランダのトウェンテ大学・高等教育政策研究所を訪問し、欧州諸国における評価や資源配分の動向などについて意見交換を行うとともに、関係資料を収集した。 2. 第1期中期目標期間(平成16~21年度)における法人評価の分析 第1期中期目標期間に行われた教育・研究等の達成状況の評価、学部・研究科等の現況分析について、評価方法や評定の仕組みなどの問題について分析した。また、各大学各学科別の評定の分布、評価項目毎の評定の相関関係や特質、法人の自己評価と大学評価・学位授与機構の評価の相違、評価の上位大学と下位大学の相違、評価結果と他の要因(科研費や論文引用度)の相関などの分析を行った。 3. 平成22年度運営費交付金における業績連動配分 第1期中期目標期間(平成16~21年度)及び平成22年度の国立大学法人運営費交付金の種類別・大学別の配分状況の特質について分析した。また。第1期中期目標期間の法人評価の結果が平成22年度運営費交付金の一部に反映されたが、その反映の方法や算定ルール、上位大学と下位大学の相違などについて分析した。 これまで行った研究を踏まえ、平成22年度内に研究成果を論文としてまとめる予定である。
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