研究課題
22年度は、看護、営業・小売業のリーダー、およびプロフェッショナル組織に関する研究を実施した。第1に、職場(病棟)学習(人材育成、業務改善、看護の質向上)を促す看護管理者のリーダーシップを明らかにするために、22病院に勤務する228名の看護師長およびその上司に対する質問紙調査を実施した。その結果、学習リーダーシップの次元として「内省的実践の奨励」「ロールモデリングの促進」「チーム活動の支援」「病棟目標の明確化」「個人目標の明確化」という5次元が抽出された。共分散構造分析の結果、職場学習に直接影響を及ぼしていたのは「内省的実践の奨励」のみであった。また、内省的実践の奨励は、ロールモデリングの促進および病棟目標の明確化から影響を受けていた。第2に、人材育成において定評のある小売店長5名および営業所長5名に対するインタビュー調査を実施した。その結果、組織目標および個人目標の明確化が学習リーダーシップの中心的役割を果たしていることが示唆された。第3に、社会医療法人愛仁会の事例研究を実施した。その結果、医療の質と経営効率を両立するマネジメントのあり方を、TQM、方針管理、業務改善の観点から明らかにすることができた。以上の成果は、これまで検討されてこなかった学習を促進するリーダーシップのプロセスを解明するとともに、プロフェッショナル組織のあり方についての理論構築に貢献するものである。
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Psychology & Marketing
巻: Vol.28, No.4 ページ: 309-329
知財管理
巻: Vol.60.No.10 ページ: 1617-1632
国民経済雑誌
巻: Vol.202, No.4 ページ: 14-44