本研究は失敗にスポットを当てており、戦略レベルでの投資判断の失敗を扱う。研究目的等は以下。 明らかにしたい点:戦略的意思決定の誤りをリカバリーするプロセス、そのメカニズムの発見、一般化と形式知化 研究する失敗対象:一旦投資判断に誤りがあっても、すぐにそれに気づき、速やかにその失敗を軌道修正し、実行した事象 失敗対象の範囲:戦略レベルでの投資判断の失敗 a.判断の基準となる戦略や企画そのものに問題がある失敗 b.組織文化などの価値観が食い違うことによる判断の誤り c.誤認知や状況に対する誤判断による失敗 採択の内示があったのが10月であったので、実際には11月から申請書に記載した計画に基づいて研究を進めた。また、スタートの年度に当たることから、上で説明した3つの失敗パターンの情報収集、記事データの分類、整理に集中した。 具体的には、テキストマイニング(文書データの計量分析)を行ない統計的に推論するための前段階である経営者の自伝、新聞(記事や私の履歴書)、経済誌・経営誌の記事など文書データを構築し蓄積した。 採択時期による時間的な事情から、次年度も引き続きデータの蓄積に取り組むことになる。
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