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2009 年度 実績報告書

企業事故発生のメカニズム-企業社会責任(CSR)の経営学的実証研究-

研究課題

研究課題/領域番号 20530335
研究機関北海道大学

研究代表者

谷口 勇仁  北海道大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (60313970)

キーワード企業社会責任(CSR) / 組織事故 / リスクマネジメント
研究概要

本研究は3ヶ年計画で実施される.第2年度に当たる平成21年度の研究概要は以下の3点である.
第1に,前年度に引き続き,企業事故の発生メカニズムを検討している先行研究の広範なサーベイを行った.特に,経営学における代表的なアプローチであるリスクマネジメント研究について詳細な検討をおこなった.具体的には,リスクマネジメントの代表的な手法であるリスクアセスメント,リスクファイナンス,リスクコントロールを,PDCAサイクルに従った一連のプロセスとして整理した.検討の結果,企業事故研究におけるリスクマネジメント研究の特徴は,全般的な複数のリスクを対象としたリスクの管理にあることを指摘した.
第2に,社会科学系の企業事故研究の批判的検討をおこない,先行研究に内在する問題点について明らかにした.具体的には,(1)安全文化やリスクマネジメント体制の構築という防止策の曖昧さ(トートロジーの可能性),(2)利益獲得,イノベーション創出,効率的生産などの企業目的の捨象という2つの問題点を指摘した.先行研究の批判的検討に基づく,企業事故研究の構図については,今後も更なる検討をおこなう予定である.
第3に,雪印乳業集団食中毒事件に関する公式見解・メディアの見解,先行研究をサーベイし,整理・検討をおこなった.先行研究を検討した結果,(1)競争環境の激化,(2)過去に引き起こした事故経験の忘却,(2)利益優先主義の企業風土,(3)安全意識の欠落という要因を抽出した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 雪印乳業集団食中毒事件に関する事例研究の整理と検討2009

    • 著者名/発表者名
      谷口勇仁
    • 雑誌名

      経済学研究(北海道大学) 59(3)

      ページ: 179-187

  • [学会発表] 企業事故研究の構図と課題2010

    • 著者名/発表者名
      谷口勇仁
    • 学会等名
      第31回日本生産管理学会
    • 発表場所
      北海道大学(札幌)
    • 年月日
      2010-03-14

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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