拡散過程を利用した最適制御問題フレームワークにおいて、企業が有する経営上の選択肢(オプション)をどのように行使するべきかという問題を取り扱った。いくつかの設定において、複数のオプションが存在する場合など、より複雑な問題を解法することに成功した。アドホックな解法手段ではなく、解を体系的に特徴づけることにより、厳密に問題解法を行った。具体的には、最適スイッチ問題(最適稼動問題など)、タイムラグがある場合の再保険問題および最適配当政策、転換社債による設備投資問題、ジョブサーチ問題などを解法した。さらにそれぞれの問題において、モデルの解から得られる経済学的含意を明らかにすることで、企業の意思決定に資する論文を作成することを心がけた。この結果、国際的査読付雑誌に多数の論文が掲載された。
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