研究課題
研究2年目となる平成21年度は、昨年度の活動によって構築された理論的フレームワークに基づき、グローバル企業の海外拠点業績および全社業績に大きな影響を与える、現地拠点のトップマネジメントチームの特徴について、実証データの蓄積を進めるとともに、統計分析などの分析作業を中心に行った。とりわけ、今年度の分析については、わが国におけるグローバル企業の日本拠点のトップマネジメント任用に関するアーカイバルデータを複数年分用いて、グローバル企業の日本拠点におけるトップマネジメントの国籍の変化(外国人トップから日本人トップもしくは日本人トップから外国人トップへの変化)に影響を与えうる要因の分析を加えたところに特徴がある。このことによって、昨年度よりも動学的な視点を理論的フレームワークに含めることが可能となった。また、北米地域、欧州地域、アジア地域を母国とするグローバル企業について、現地拠点のトップマネジメント任用政策の共通点と相違点についての比較分析を行い、今後の研究上有意義な発見が得られた。現段階の分析結果については、新たに論文としてまとめ、国内のワークショップで発表を行ったり、海外ジャーナルへの投稿を行ったりした。また、今年度以前より取り組んできた分析に基づいた論文の発表をアメリカの学会において行った結果、優秀論文賞を受賞することができた。また、同一の論文の海外ジャーナルへの掲載が決定した。これらの研究成果は、最終年度である来年度における完成度の高い理論的および実証的研究成果につながるものであると考えている。
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International Journal of Human Resources Management (印刷中)
Challenges of Human Resource Management in Japan (印刷中)
Kobe Economic & Business Review No. 54
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経済理論 353号
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Best Paper Proceedings of the Academy of Management 2009
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