研究課題/領域番号 |
20530344
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
竹田 明弘 和歌山大学, 観光学部, 准教授 (90330505)
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研究分担者 |
明石 純 流通科学大学, サービス産業学部, 教授 (70441350)
松田 良子 大阪学院大学, 企業情報学部, 准教授 (00330118)
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キーワード | 経営管理 / 医療経営 / 患者満足 / 職務満足 |
研究概要 |
本年度は組織管理システム-患者満足-業績を構成する個々の関連要因について研究した。 竹田は、文献研究とともに、患者満足の関連要因として医療従事者-患者間コミュニケーションに着目し、それを円滑に行うための組織的問題はどこにあるかについてヒアリング調査した。調査対象は、コミュニケーションの頻度が長期、かつ密に行われる回復期・リハビリテーション病院である。 さらに、職務満足が患者に対するコミュニケーション態度に影響を与えるとの仮説のもと、どのような要因が医療従事者の職務満足に強く影響を与えるかについて、民間急性期病院、民間療養型病院、公的急性期病院の3病院で質問票調査を行った。 明石は、患者満足を高めるための医療従事者の協働システム、地域との関係、ならびにこれらの仕組みと業績の関係について回復期病院、急性期病院のヒアリング調査を行った。 松田は、患者満足に関連する要因をサービスマネジメントの観点から情報収集するとともに、療養型病院の医療従事者の職務満足について調査した。 本年度の調査の結果として、患者が治療内容について正確に評価できないばかりか、治療成果を評価するには長期の期間を有することから、患者満足にもっとも重要なのは医療従事者の接遇態度であること。しかし、職種ごとに患者接遇に関する考え方に差があるため、患者満足の向上には職種間の協働が極めて大切であること。患者接遇態度を改善するために職務満足が重要であり、職務満足の影響要因は職種間で異なることが明らかになった。なお成果の一部は論立、学会報告として公表した。
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