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21年度は、均衡処遇制度のもとでのパートタイム労働者の公正感と処遇・制度の受容の関係について、昨年度の理論的研究と過去に行なった職場での調査研究から、グループレベルの変数と個人レベルの変数を同時に含むモデルの構築をおこなった。モデルは、職場の上司や仕事の目標設定、職務特性などの仕事環境の要因、制度とその運用、評価者訓練などの評価制度の要因、正社員とパートタイマーとの均衡処遇に関する要因が、それぞれグループレベル(職場レベル)と個人レベルの両方に存在し、それらが評価の公正さや評価満足、そして評価の受容に影響するというマルチレベルの構成となっている。また、評価満足に対する動機づけの関与を調べるため、外発的、内発的動機づけの要因もモデルに加えた。調査にあたっては、このモデルを検証するため正社員とパートタイム労働者、それぞれにおける組織レベルの変数、個人レベルの変数に関する質問項目を含めた調査票を作成した。実際のデータ収集では、パートタイム労働者のデータを集めるため、ネットを利用した調査を企画し、調査会社を通じて実施した。なお、この調査対象には、パートタイム労働者のみならず、派遣社員や契約社員などの非正規労働者を含めることによって、モデルの一般性を高めることとした。正社員については、労働組合等を通じてデータを集めることとした。データの回収は、21年度から22年度にまたがって行なわれているためて集計と調査に協力してもらった組織や個人に対してのフィードバックはいずれも22年度に行なうこととした。
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