本研究の2009年度の目標は、今まで研究してきたビジネス・プロセス・マネジメント(BPM)モデルを修正・補完するとともに、既存のITツールによるプロセス管理テンプレートを構築するところに目標をおいてあった。特に、本年度の研究目標としてあげた理論研究、ITツールによるプロセス管理テンプレートの構築、研究成果の出版の3つについては次のような成果を上げることができた。 1.理論研究 管理会計分野で最近議論されている時間主導型-活動基準原価計算(TD-ABC)の研究成果を踏まえて、当BPMモデルでの原価管理方法を構築する研究を行った。理論研究の成果は日本の学会誌に掲載することができ、さらに韓国の学会で発表することができた。 2.ITツールによるプロセス管理テンプレートの構築 当研究の概念モデルの適用に向けて、特に中小企業が適用しやすいモデル構築を目指し、一定の成果を上げることができた。特に、BPMはIT支援を前提とする必要があるため、資金余力が足りない中小企業が使えるパイロットテスト用の簡易ITツールを、IT専門家の力を借りながら、作ることができた。 3.研究成果の出版 今までの共同研究成果をシンガポールにある出版社、World Scientific社から出版することができた。
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