本研究では、ガバナンス・コントロールの理念と方法が提示される。まず内部統制の評価の制度化を契機に、方向は違うが2つの同型の三層構造が現れてくる。下降3層構造<マネジメント/コントロール/監査>はトップダンの3層構造であり、上昇3層構造<ガバナンス/内部統制/内部監査>は、内部統制を介して下降3層構造と繋がりながらも、方向としてはガバナンス機構を規律づけ、支援する。後者をガバナンス・コントロールと呼んだ。内部統制の制度化の動きを《ガバナンス・コントロール》というコンセプトで捉える本研究での試みは、コントロール論に新領域を生み出す試みとなっている。
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