| 研究概要 |
平成20年度は研究初年度にあたるため,実施計画にあるとおり,先行研究のレビューに努めたため,特に発表すべき研究成果は得られていない.このレビューにより国内における経営者予測,アナリスト予測の特徴と精度について概要を理解した.本研究に関連する先行研究における発見の一部は以下の通りである.
【経営者予測】
・規模の小さい企業ほど楽観的予想を行う
・JASDAQ市場や他の新興市場の経営者予想は一部・二部市場のそれよりも楽観的である.
・実際の利益が増益か減益かに対しては非対称な予測が行われやすい.
【アナリスト予測】
・アナリストは全般的に楽観的予測を行い,それが次第に修正される形が多い
・小規模企業よりも大規模企業の方が高い予測精度が得られている(阿部2000など)本研究は特に新興市場を対象として経営者予測を補完するアナリスト予測の意義を明確にすることにあるため,先行研究レビューにより得た知見には大きな意義があると考える.また,文献研究と平行して,関連資料(経営者・アナリスト予測データ)を購入し,分析用データベースへと加工する作業を行った.
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