金融のグローバリゼーションは、国際投資の障壁を取り除き、投資家が金融資産のクロスボーダー取引を容易に実施することを可能にさせる。会計基準のコンバージェンスもまた金融のグローバリゼーションを進展させ、国ごとの会計規制の差異を取り除き、企業が国内外の資本市場において資金調達や運用を促進させると期待されている。本研究では、コーポレートガバナンスを所有と経営が分離した企業において、ステークホルダーが自身の投資リターンを確保するメカニズムとしてとらえ、コーポレートガバナンスにおける財務報告の役割を明らかにする。さらに、企業がどのように財務報告の質やコーポレートガバナンスのメカニズムを決定するかを明らかにする。
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