わが国の監査制度は大きな転換点にある。本年度は2つの実態調査を実施した。 (1)2009年4月9日、わが国ではサプライムローン問題の影響を受けて監査基準の一部が改訂された。この改訂は、わが国の監査基準を国際化に対応させること、そしてGC開示情報が急増したことに対応するものであった。実態調査は2008年3月決算に関してではあるがGC情報は急増している。開示件数の増加ばかりでなく、2003年から6年間のGC情報の時系列的変化の特徴も指摘した。 (2)公認会計士監査は、わが国では2009年3月決算から新たな段階に入る.内部統制監査が始まるからである。2008年3月決算の調査は内部統制監査の監査コストを比較するために実施したものである。過去3年間の監査報酬の比較も試みた。
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