初年度(平成20年度)は、より体系的で網羅的な映像アーカイブ構築を目標として、次のような作業を実施した。(1)基礎的文献資料の収集 (2)各地域・各国の調査 (3)アーカイブ構築に関する諸問題の検討 (4)継続的なデータ収集と分類作業。継続2年日(平成21年度)は、初年度の活動で得られた資料を対象に、そのデザインについてさらに検討を加えた。地上波テレビ放送の完全デジタル化に向けて、従来設置されてきた録画機器、映像保存機器、資料分析ソフトなどの再検討を行った。導入すべき設備機器の選定、デジタル放送時代の映像資料収集についての基本的フォーマットを模索した。 継続3年目(平成22年度)は、間近に迫った地上波テレビ放送の完全デジタル化に向けて、録画機器、映像保存機器、資料分析ソフトなどを導入し、デジタル放送に対応した基本的機器の活用を試験的に始め、その機器を用いた資料収集と調査を実施した。さらに、平成21年度から継続して、各地域の映像資料、ポピュラー文化資料収集を行っている関連分野研究者を招いて数次の研究会を実施し、研究会の詳細をHPにて発信するとともに、活動報告書の刊行を行った。現在は、それらの成果を論文の形にまとめ、編著を編纂中である。 成果発表としては、4冊の図書に論文が掲載され、海外の学会にも招聘されるなど、より広がりを持つ研究展開を目指して努力した。
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