研究課題
当研究の企画は、次のような4つのステップからなる。I.映像アーカイブ構築の前提条件をととのえるための作業(初年度)、II.地上波デジタル・テレビ放送に向けてのデータ収集デザインの変更作業(2年度)、III.収集した資料の分類とアーカイブ構築(2年度~最終年度)、IV.映像資料アーカイブ公開とネットワーク化の推進(3年度~最終年度)である。収集されたテレビ映像資料は、随時分析資料としても活用し、より効率的な映像資料アーカイブのあり方の検討へとフィードバックする。最終的には、公的映像アーカイブス施設の設置を目標とした研究者・研究機関ネットワークを拡大し、研究成果を公開することによって、望ましい公的映像アーカイブスのデザインの提言を行っていく。最終年度は、上記の4つのステップのうち、前年に引き続き、II.地上波デジタル・テレビ放送に向けてのデータ収集デザインの変更作業を行った。これは、デジタル放送対応の機器の発売遅れによるフォロー作業である。また、同じく前年に引き続き、III.収集した資料の分類とアーカイブ構築へと本格的な作業を継続して行った。現在までに、膨大な分量の資料が蓄積されており、資料として利用可能にするための分類化、データ保存作業、キーワード作成、公開と研究利用のために、アルバイト人員を雇用して分類作業を実施した。また、2011年3月11日の東日本大震災を受けて、研究計画の一部を変更し、311テレビ番組アーカイブを構築し、その課題について検討を行った。最終年度のまとめの作業として、IV.映像資料アーカイブ公開とネットワーク化の推進へいっそう研究展開を試みた。具体的には、関心を共有する国内外の研究者に呼びかけ、研究成果を共有しつつ、より発展的なネットワークを企画立案した。また、既に公開されている他の映像ネットワークの利用を行いながら、本映像資料アーカイブの特徴について比較検討を行った。専門研究者レベル、映像制作者集団、教育利用レベル、一般市民への公開、の各レベルについて、アーカイブス公開の範囲と可能性を吟味し、施設・設備における公開、データベースの出版・配付、インターネットにおける公開、のいくつかの段階を経て、最終的なアーカイブスの完成を目指し、映像資料アーカイブを用いた具体的テーマの研究へと発展させるよう、今後の研究課題を明らかにした。
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社会と調査
巻: 8 ページ: 54-63
人文研究(大阪市立大学文学研究科紀要)
巻: 63 ページ: 109-132
Asian Pop Culture Forum : New Korean Wave, Asia and Beyond
巻: 1 ページ: 119-133
http://ucrc.lit.osaka-cu.ac.jp/movie/samc/
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