本研究の目的は、1997年1月から2006年5月まで続いた沖縄・名護市辺野古の海上基地建設(「普天間基地移設」・沖合案)反対運動について、次のことを行うことである。1.この連動の特質を解明する。2.参加者のライフヒストリーにおける、この運動への参加の位置を明らかにする、3.この運動の社会運動論的把握と、社会運動論の再検討を同時におこなう。 本年度は、研究目的の1.を達成するため、2010年8月4日~12日、11月26日~28日、2011年2月14日~21日、3月10日~17日、に名護市辺野古を中心に沖縄県に出張し、名護市辺野古の海上基地建設反対運動に関する資料を収集した。 また、研究目的の2.を達成するために、上記出張期間に運動参加者からのライフヒストリー・インタビューを実施した。併せて、2011年2月4日~5日に京都市に出張し、2004年~2005年に名護市に長期滞在して海上ボーリング調査阻止行動に参加した経験のある大阪出身の女性からのライフヒストリー・インタビューを実施した。 また、研究目的3.を達成するために、服部あさこさんと研究会を6回実施した。 さらに、科学研究費補助金による3年間の研究、および鐘ヶ江と服部の2004年以来の関連する研究のまとめ・報告書として、2011年3月に、『辺野古・新海上基地建設友対運動の特質と参加者のライフヒストリー』(A4版158ページ、約40万字)を印刷・発行した。
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