研究課題/領域番号 |
20530483
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
鈴木 智之 法政大学, 社会学部, 教授 (80235978)
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研究分担者 |
与那覇 恵子 東洋英和女学院大学, 国際社会学部, 教授 (00220757)
塩月 亮子 日本橋学館大学, 人文経営学部, 准教授 (90297979)
加藤 宏 明治学院大学, 社会学部, 研究員 (20424781)
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キーワード | 文学 / 社会学 / 戦争 / 記憶 / 制度 / 言語 / 沖縄 / 表象 |
研究概要 |
2008年度は、毎月1回の研究会を開催し、関連テクストの分析を進めるとともに、8月には1週間の沖縄訪問によって、作家・研究者・映画監督などへのインタビュー、さらには沖縄戦の戦跡(座間味島の集団自決地、宜野座の米軍野戦病院跡)での関係者への聞き取りを行った。 (1)文学生産の制度的環境の分析については、「同人誌」をめぐる状況の分析作業を進めつつある。「文学賞」の分析については、具体的な成果を上げることができなかったので、継続的な課題とする。 (2)政治的状況と文学の連関については、特に「沖縄戦の記憶」をめぐる政治的な論争や係争の噴出と、その主題をめぐる文学テクストの連関について考察し、鈴木、塩月による論文各1本を発表するにいたった。また現在、与那覇が田場美津子『仮眠室』をテクストとした論考を執筆中である。また、「沖縄」をめぐる表象の政治を文脈として、新しい映画作家たちの映像作品をとりあげ検討した。その中で、加藤が岸本司監督の『アコークロー』をテクストして、その象徴的な構造についての分析を論文にまとめた。 (3)言語状況と文学との関連については、崎山多美の作品を中心にテクストの分析作業を進めてきた。この主題については、現在、鈴木と研究協力者である松下優-(慶應義塾大学大学院)が、それぞれ研究論文を執筆中である。
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