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2010 年度 実績報告書

小地域ネットワークを活用した地域介入による自殺予防プログラムの開発と効果評価

研究課題

研究課題/領域番号 20530509
研究機関青森県立保健大学

研究代表者

坂下 智恵  青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (70404829)

研究分担者 大山 博史  青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (10340481)
千葉 敦子  青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (30404817)
キーワード地域精神保健 / 自殺予防 / 地域介入 / 社会福祉 / 社会精神医学
研究概要

うつ病スクリーニングを用いた地域介入が自殺率を低減させることが示されているが、抑うつ自体に対する影響を地域で検討した知見は少ない。今回、うつ病スクリーニングを用いた地域介入が壮年期住民の抑うつに及ぼす影響について、近隣対照を設定し、二度の横断調査により評価した。
対象はA県B地区(郡部)在住の40~69歳全住民約3,000名である。2005年から5年間の介入を施行し、集中介入区域(壮年者1,000名)では二段階式うつ病スクリーニングと啓発・健康教育を、通常介入区域(同2,000名)では啓発・健康教育のみを実施した。2004年と2009年の無記名自記式調査により、年齢、性別、婚姻状況および通院の有無を尋ね、Center for Epidemiologic Studies Depression Scale (CES-D)の前後変化をLog-binominal regressionを用いて両区域間で比較した。
介入期間中、集中介入区域では男女とも約半数がスクリーニングに参加した。二度の調査(有効回答率60%)では、集中介入区域の壮年男性の中等度抑うつ症状(CES-D≧24)有病率が45%低下し(年齢調整済み)、これは通常介入区域に比べて有意な変化を示していた。また、この効果は一般医通院の有無により修飾されていたが婚姻状況は関与していなかった。一方、女性の抑うつ症状(CES-D≧24および≧16)に対する効果は検出できなかった。これらの結果から、うつ病スクリーニングが郡部地域で実施可能なこと、壮年男性の抑うつ症状有病率を低減させること、および、その効果発現は一般医診療の影響を受けることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] うつ病スクリーニングによる壮年者自殺予防のための地域介入:自記式質問紙の回収方法が及ぼすスクリーニングの参加と成績への影響2011

    • 著者名/発表者名
      坂下智恵, 大山博史
    • 雑誌名

      精神医学

      巻: 53(3) ページ: 225-233

    • 査読あり
  • [学会発表] 自記式質問紙法を用いた壮年期うつ病スクリーニングによる地域介入-質問紙の回収方法が及ぼすスクリーニングの参加と成績への影響-2010

    • 著者名/発表者名
      坂下智恵
    • 学会等名
      第10回日本社会福祉学会東北部会
    • 発表場所
      青森県立保健大学(青森市)
    • 年月日
      20100717-20100718

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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