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2011 年度 実績報告書

社会復帰を促進するネットワーク生成モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 20530520
研究機関県立広島大学

研究代表者

大下 由美  県立広島大学, 保健福祉学部, 准教授 (00382367)

キーワードネットワーク論 / 支援モデル / 効果測定法 / 差異の生成力学 / 意味構成 / 行為選択
研究概要

今年度の研究成果は、以下のとおりである。(1)社会構成主義的評定法の定式化を試み、以下のように問題が生起する場である「社会」の評定理論を体系化した。まず、「社会」を生成的構成体とみなし、重層的なコミュニケーション・ネットワークの構造と過程を軸に定義を試みた。その上で、変容の具体的対象を定めるべく、その最もミクロなレベルである2者間のコミュニケーション過程における意味構成と行為選択の力学の理論化を図った。さらにこのミクロレベルの変容がマクロな社会レベルへと波及する力学を説明する理論をも体系化し、これらを評定の理論枠とした。(2)次に社会構成主義的変容方法の体系化が考察された。コミュニケーション過程の産物であるクライアントの訴えの変容過程は、クライアントの訴えを具体的なコミュニケーション過程の意味構成と行為選択として記述しなおす「記述過程」と、そこで記述された要素群をリフレクションする「リフレクション過程」に分けられ、それぞれの過程で使用される技法群を体系化した。「記述過程」では、トム(Tomm,K.)の循環的質問法が中心的に用いられ、「リフレクション過程」では、クライアントの記述に応じ、循環的質問法を中心的技法としつつも、解決志向の諸技法、および逆説処方を統合的に用いる手順を体系化した。さらにこれらミクロ過程の変容をマクロなレベルの変容にまで拡大する技法について考察が深められた。(3)そして、具体的な事例での変容過程の効果測定法の実施を通して、変容過程で用いられる技法とそれに結びついて収集される測定データ(シークエンスの要素群)のレベルについて吟味を加え、効果測定法の定式化が図られた。(4)研究成果は、第21回アジア太平洋ソーシャルワーク会議での発表および、Reconstructing Meaningful Life Worlds : A New Approach to Social Work Practice(iUniverse)の出版による国外への発信、さらに家族心理学研究への論文投稿により国内への発信という形で公開された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] Socail Work as a Practice of Reconstructing Meaningful Life Worlds2011

    • 著者名/発表者名
      Yumi Oshita, Kiyoshi Kamo
    • 学会等名
      21st Asia-Pacific Social Work Conference
    • 発表場所
      早稲田大學(東京都)
    • 年月日
      20110715-20110718
  • [図書] Reconstructing Meaningful Life Worlds : A New Approach to Social Work Practice2011

    • 著者名/発表者名
      Yumi Oshita, Kiyoshi Kamo
    • 総ページ数
      179
    • 出版者
      iUniverse

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公開日: 2013-06-26  

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