研究概要 |
本研究は、援助者が利用者に抱く困難と感じる表象やイメージを分析することで、困難を軽減させる援助方法を模索していくことを目的としている。 21年度は前年のインタビュー調査と秋田県・青森県両県の介護支援専門員約1000名に対して行った予備調査の分析を行った。その結果の一部は平成21年度日本ケアマネジメント学会(6/18.19:横浜)で「困難事例において担当変更があった介護支援専門員の職務姿勢評価」と題して報告した。内容は、困難事例の担当変更の有無と介護支援専門員の職務姿勢の関連を分析したものであり、援助者のネガティブな姿勢は、援助者からの担当変更を引き起こすことを示唆していた。 また20年度の予備調査分析結果を踏まえて本調査を実施した。北東北三県の居宅介護支援事業所1222ヶ所(2009.4.1現在WAM登録)に対して郵送調査を行い、回収率は49.3%であった。現在調査結果の分析中であるが、今年度の第9回日本ケアマネジメント学会(8/28,29)に「困難事例を抱える介護支援専門員の特徴」と題してエントリー済みである。さらに7月の日本社会福祉学会東北部会、10月の日本社会福祉学会全国大会において、困難事例の特徴と援助者の抱くイメージ、さらには援助行動などのそれぞれの関係性についての分析結果を報告予定であり、年度末までに調査報告書を作成し、協力を得た関係機関に配布予定である。
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