研究概要 |
本研究は,被虐待児の養育支援を行う児童養護施設における包括的心理コンサルテーションシステムの開発を目的とする。まずは,心的外傷からの回復と愛着関係の再形成という視点から,施設における被虐待児への心理支援の流れについて検討を加え,支援プロセスを明らかにする。 次いで,これまでの研究において把握された心理コンサルテーションの具体的方法について,機機能的側面からさらなる検討を加える。心理コンサルテーション介入の方法としては,個人,事例,課題,システムコンサルテーションなどがあり,それぞれが果たす主要機能に違いがあることが指摘されている。具体的には,昨年度助成を受けて研究者が開発した「心理コンサルテーションの機能測定尺度」を用いるとともに,施設職員に対して詳細な聞き取りを行うことで,機能の把握を行う。 以上,被虐待児への心理支援プロセスと,心理コンサルテーションの各介入方法における機能を把握した上で,被虐待児の心理支援プロセスに沿った心理コンサルテーション介入を検討するものである。
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