1、石井記念友愛社の「石井十次資料館」での資料調査を実施 8月25日から9月1日まで他の研究者と「石井十次資料館」所蔵の文献資料や写真資料の目録と資料の番号を確認した。写真資料については、写真の内容と目録の番号を再確認し、1500件以上の写真整理が完了した。 2、複数の『岡山孤児院日誌』より里預制関係資料の翻刻作業を実施 大正3年から大正10年までの『岡山孤児院日誌』他より里預制関係資料を抽出して、その翻刻作業を実施した。 3、財団法人石井記念愛染園や岡山孤児院の里預制の研究を5つの論文にまとめた 1つは、設立前後の財団法人石井記念愛染園の財政内容とセツルメント実践の概要をまとめた。2つは、1914年から1916年の岡山孤児院の里預制の展開を、127事例の全体像と数量的な内容を中心に把握した。3つは、1914年から1916年の岡山孤児院の里親の地域分布と専門化の動向を分析しまとめた。4つは、1914年から1916年の岡山孤児院の里預制の130事例の内容分析を通して、「情合関係」の形成過程などを確定した。5つは、1917年から1926年の岡山孤児院の里預制の終息期までの動向と、里預児112事例の数量的な内容を分析した。 4、農場学校卒業生の日誌他を翻刻し、公刊した。 引き続き1921年度の農場学校卒業生の日誌を翻刻し、結婚後の農場学校卒業生の日々の生活内容と農業の実態に関する基礎資料をまとめた(『東北介護福祉研究』第12号、2009年)。また、「ある農場学校在校生の日誌」から1918年の農場学校の教育と在校生の日々の生活内容の関する資料を紹介した(『岡山孤児院におけるネットワーク形成と自立支援に関する総合的研究』、2010年)。さらに、岡山孤児院の職員(主婦)であった朝山モクに関する資料として『朝山家の歴史』を復刻した(『同上』、2010年)。
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