• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

中国残留孤児の老後の実態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530540
研究機関明治大学

研究代表者

鍾 家新  明治大学, 政治経済学部, 教授 (10281552)

キーワード中国残留孤児 / 老後の実態 / 中国人養父母 / 高齢化社会 / 戦争の後始末 / 介護
研究概要

平成20年度では、(1)介護保険の申請・審査・利用の状況、(2)主な介護者、(3)配偶者の介護負担、(4)成人した子どもたちの介護協力の状況、(4)老人福祉施設の入所申請・利用の状況、(5)施設への配偶者の訪問回数、(6)施設への成人した子どもたちや孫の訪問回数、(7)お正月を迎える場所は施設か自宅か、(8)施設への日本人肉親の訪問回数、などの調査項目を中心に、横浜、東京などで生活している<老年期の中国残留孤児>の老後の実態、とくに介護の状況について、実態調査を行った。さらに、中国人養父母の老後生活の実態、とくに収入、支出、支出、入所の状況を引きつづき調査した。調査によってつぎのことが明らかにされた。「中国残留孤児」は、同年代の日本の老人と比較して、経済収入の情況が一段と悪く、支出の節約のため介護の利用をなるべく自己抑制している。しかも、日本語の壁もあるため、入所介護の申請やホームヘルパー利用のとき、同年代の日本人より一層渋っている傾向がみられる。老人ホームに入所してから、同年代の日本人とうまく付き合うことができないのではないかと心配する中国残留孤児が多い。とくに日本の会社で働いた経験のない中国残留孤児はより一層不安を感じている。日本政府は中国残留孤児の老後所得保障に力を入れてきたが、本研究によって、彼ら・彼女らの介護という問題に関しても日本政府による支援策も必要であることを明らかにした。本研究はグローバル化のなかでの日本の介護領域での多様性の様子を理解することに役立つ。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 「中国残留孤児」の帰国と祖国日本での老後2009

    • 著者名/発表者名
      鍾家新
    • 雑誌名

      アジア文化研究 第16号

      ページ: 41-57

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ボランティアが語る「中国残留孤児」を支援した過程と理由2009

    • 著者名/発表者名
      鍾家新
    • 雑誌名

      客家與多元文化 第5号

      ページ: 140-164

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi