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2009 年度 実績報告書

精神科ソーシャルワーカーの実践評価指標の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20530544
研究機関日本福祉大学

研究代表者

大谷 京子  日本福祉大学, 社会福祉学部, 准教授 (90434612)

キーワード精神保健福祉士 / クライエントーワーカー関係 / 対象者観 / アイデンティティ / 項目反応理論 / 質問紙調査
研究概要

2つの質的調査研究と先行研究レビュー、プレ質問紙調査を基に2回の質問紙調査を実施した。
1つ目はX県精神保健福祉士協会会員475名を対象に質問紙調査を実施した。プレ調査で明らかになった「アイデンティティ」「対象者観」が「関係性」に影響することに加え、「関係性」が「実践」に影響することを検証した。この結果は協会員全員に報告書で還元した。
2つ目は、前回調査結果を基に項目反応理論を用いて項目特性曲線を描き、質問項目を精緻化させて日本精神保健福祉士協会会員5,595名を対象に実施した。前回調査で課題として残された、伝統的な医学モデル的専門職像を示す要素がそれぞれの概念の中に位置づけられ、状況によって関係性が変化する「柔軟性」という下位概念も抽出できた。
以上のことから4つの概念の尺度化、「関係性」が「実践」に影響することの検証、「対象者観」が「関係性」への予測要因となりうることの検証ができた。さらに坪上の提唱した「循環的関係」のあり様をモデルとして検証することができた。
本研究の意義は、(1)単なる言い伝えではなく「関係性」がソーシャルワークにとって重要であるというエビデンスを提示できたこと、(2)「関係性」、「アイデンティティ」、「対象者観」といった抽象的な概念を尺度によって可視化できたこと、(3)現任者が自らの実践を振り返るための指標を提示できたこと、(4)臨機応変に形成することが要求される「関係性」について、現場における留意点を提示できたことである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 精神保健福祉領域におけるワーカー-クライエント関係に影響する精神保健福祉士のアイデンティティと対象者観-項目反応理論による量的調査-2010

    • 著者名/発表者名
      大谷京子
    • 雑誌名

      精神保健福祉 41(掲載確定)

    • 査読あり
  • [学会発表] 精神保健福祉士の実践評価指標開発のための基礎調査-「対象者観」「アイデンティティ」「関係性」が実践に及ぼす影響-2009

    • 著者名/発表者名
      大谷京子
    • 学会等名
      日本社会福祉学会第57回全国大会
    • 発表場所
      東京都 法政大学
    • 年月日
      2009-10-11
  • [学会発表] 精神保健福祉士と精神障害当事者との関係性評価尺度2009

    • 著者名/発表者名
      大谷京子
    • 学会等名
      第8回日本精神保健福祉学会
    • 発表場所
      静岡県 グランシップ
    • 年月日
      2009-06-14

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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