本研究の目的は、教育価値観の国際比較、世代間比較を行い包括的に検討することである。短縮版教育価値観尺度(加賀美、2007)を用い7カ国・地域の大学生を対象に質問紙調査を行い検討した。その結果、マレーシア、日本、アメリカの学生は教育価値観の次元によって他国との相違が見出された。中国、韓国、台湾の学生は中間的回答傾向を示した。また、日本における教育価値観の世代間比較調査を実施し検討した結果、自己実現的価値観、社会貢献的価値観、伝統権威主義的価値観は、概して年齢が高くなるにつれ平均値が高くなり、一方、自由主義的価値観は年齢が高くなるにつれ平均値が低くなる傾向が見られた。
|