本研究は対人コミュニケーション・スタイルの「比較文化研究において、個人主義・集団主義などの文化理論によって予想された結果が得られないことに着眼した。その原因は、文化と行動の間には様々な重要な介入変数が存在し、本研究では相互作用状況と相互作用相手との関係性の諸条件と、こうした条件における自己をどのようにコミュニケーターは認識するのかを取り上げた。状況要因として、競争性・協調性、関係性要因として親密性と地位格差に着目し、さらに自己認識として文化的自己観および自意識の効果を、比較文化的に検討した。比較対象を日本、中国、アメリカ、カナダの4か国とし、一連の研究を行った。
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