異文化滞在者を対象に、異文化圏での対人関係に必要となる、社会的技能(ソーシャルスキル)を学習する実験的セッションを行う。異文化間の対人関係形成が促進される効果を介入実験によって確認し、異文化間ソーシャルスキルが社会文化的適応を促進するとの仮説を検証する。「異文化間ソーシャルスキル学習の実験的セッション」の構成を吟味し、具体的な検討課題を解決しながら、セッションの洗練を図る。質問紙調査および面接調査を行って、ソーシャルスキルの内容と実施過程を精緻化していく。質的、量的手法を併せた統合研究の手法を駆使して、「異文化間ソーシャルスキルの獲得による適応促進の機序」の解明を目指す。異文化適応理論の進展を図り、国際化時代における異文化滞在者の新たな適応援助策の創出を狙った、応用社会心理学的研究である。
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