研究概要 |
青年の友人関係および自己の特徴が,ふれ合い恐怖および自己愛傾向に及ぼす影響過程を,以下に示すモデルによって実証的に検証する。すなわち「友人から心理的に傷つけられる恐れ」は,「友人との内面的関係を取ることの拒否」と「過剰に円滑な関係を指向する」ことを促進する。これまでの研究成果から,内面的関係を拒否する度合いが高い者ほど,ふれ合い恐怖傾向が高く,過剰に円滑な関係を指向する者は自己愛傾向が高いと考えられる。またこうした傾向は青年期後期において顕著に見られるだろう。一方,内面的関係の拒否は,これまでの研究から,自己の発達を抑制すると考えられる。こうしたモデルについて必要な尺度を作成し実証的な検証を行う。
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