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2008 年度 実績報告書

学童保育での適応困難児の発達支援と指導員のコンサルテーションに関する心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530615
研究機関香蘭女子短期大学

研究代表者

遠矢 幸子  香蘭女子短期大学, ライフプランニング総合学科, 教授 (60195443)

キーワード発達障害 / 学童保育
研究概要

本研究は、学童保育における児童発達支援システムの構築に関する実証的、事例的検討を行うことを目的とする。また、学校教育と学校教育外の児童の発達支援システムの連携についても検討する。平成20年度は、(1)全国の学童保育における要支援児童の受入状況と問題点についての調査研究、(2)巡回相談による、指導員が日常的に感じている要支援児童に対する具体的支援ニーズの把握、の二点について重点的に検討を行った。
まず、全国の学童保育における要支援児童の受入状況と問題点については、平成20年8月から10月にかけて、東京都の4区、政令指定都市3市、および1市の計8自治体を訪問して聞き取り調査を行った。この結果、今回聞き取り調査を行った自治体の学童保育における要支援児童の受入状況は、2008年の全国平均を大きく超えて53.8%から100%であった。また主な支援体制は、指導員の加配、指導員に対する研修実施、巡回指導であった。また、自治体によっては大規模保育所や待機児童、指導員不足の問題が顕著であった。次に、学童保育現場で指導員が日常的に感じる支援ニーズと保育の実態を把握するために、ある自治体の小学校に設置された全学童保育所に対して、平成20年11月から21年3月にかけて巡回相談を行った。ここでは、指導員が特に支援が必要と感じる児童は特別支援学級在籍児童に限らず、通常学級在籍で言動に配慮が必要な児童の保育にむしろ苦心していた。特に、保護者との連携、学級との連携がうまくいかない場合に、外部からの支援に強い期待があった。さらに、直接的な児童理解・児童への対応に関する支援ニーズとは別に、同僚指導員との保育観の摺り合わせや指導員のメンタルケアに関して高いニーズが存在することが明らかになった。これらを踏まえて、平成21年度は、20年度に巡回相談を行った学童保育の中から特に支援ニーズが高かった学童保育に対して継続的支援を行い、児童の発達支援に関する保護者・学校との連携体制の構築を目指す。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 学童保育における要支援児童の受け入れ状況に関する地域間比較調査2009

    • 著者名/発表者名
      遠矢幸子
    • 雑誌名

      香蘭女子短期大学研究紀要 51

      ページ: 173-181

  • [学会発表] 学童保育における要支援児童の受入状況と指導員の支援ニーズ「発表確定」2009

    • 著者名/発表者名
      遠矢幸子
    • 学会等名
      日本教育心理学会
    • 発表場所
      静岡大学
    • 年月日
      20090900
  • [学会発表] 自主シンポジウム『理論-実践の架け橋を教育社会心理学から考える』学童保育への支援「発表確定」2009

    • 著者名/発表者名
      遠矢幸子
    • 学会等名
      日本教育心理学会
    • 発表場所
      静岡大学
    • 年月日
      20090900

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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