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2010 年度 実績報告書

少年鑑別所退所少年の再犯に対する社会環境と個人属性の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 20530637
研究機関兵庫教育大学

研究代表者

遊間 義一  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70406536)

研究分担者 金澤 雄一郎  筑波大学, システム情報工学研究科, 教授 (50233854)
キーワード少年鑑別所 / 再犯 / 階層的母集団分割生存分析 / 親への愛着 / 完全失業率
研究概要

平成22年度における研究では,前年度までに行った,階層的生存分析モデルを用いた「親への愛着の再犯に対する抑止効果に対する地域社会の完全失業率の影響に関する研究」の結果,及びこの研究の前提となる時系列分析によるCantor & Land(1985)の理論の妥当性の検証結果が,それぞれの予測と一致しなかったことを受けて,以下の三つの研究を行った。
1) Cantor & Landの理論そのもの適用可能性に疑問が生じたことから,米国及び韓国に対象国を広げ,また罪名も殺人,強盗及び窃盗に対象を広げて,時系列分析によりCantor & Landの理論の検証を行った。その結果,いずれの国においても,またいずれの罪名においても,必ずしもCantor & Landの理論の予測と一致しているわけではないことが確認された。したがって,「親への愛着の再犯に対する抑止効果に対する地域社会の完全失業率の影響に関する研究」の解釈においては,Cantor & Landの理論が正しいとの前提に立つことができないことを確認した。
2) 「親への愛着の再犯に対する抑止効果に対する地域社会の完全失業率の影響に関する研究」の結果を個々の非行少年の事例で確認するために,非行少年に対して,life-history calendar法を用いて,失業と非行の時間的前後関係を検証した。その結果,必ずしも非行に先行して失業が生じているわけではないことが確認された。
3) 上記結果を踏まえ,これらの結果を,総合するための論文執筆を行った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 少年の殺人事件発生率に及ぼす完全失業率の犯罪動機・機会効果2011

    • 著者名/発表者名
      遊間義一
    • 雑誌名

      犯罪心理学研究

      巻: 49巻2号(掲載予定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 少年の殺人事件発生率と完全失業率の長期的関連-日本における1974年から2006年までの時系列データの実証分析-2010

    • 著者名/発表者名
      遊間義一, 金澤雄一郎, 遊間千秋
    • 雑誌名

      犯罪社会学研究

      巻: 35号 ページ: 115-130

    • 査読あり
  • [学会発表] The long-run relationships between Japanese unemployment rates and juveniles' homicide rates in 1974-20062010

    • 著者名/発表者名
      Yuma, Y., Kanazawa, Y.
    • 学会等名
      The American Society of Criminology
    • 発表場所
      San Francisco Marriott Marquis, San Francisco
    • 年月日
      2010-11-17

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公開日: 2012-07-19  

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