研究概要 |
心理面接場面で,セラピスト(Th)はクライエント(Cl)の言語的・非言語的情報を観察し面接を行う。このような情報摘出・分析の技能は,臨床実践経験によって異なると考えられる。本研究は,臨床歴が面接技能に及ぼす効果をみたものである。研究の結果,言語的表現・非言語的表出の多様性と時系列パターンには,経験による差があることが明らかになった。加えて本研究では,当事者による評価,第三者による評価の分析も実施した。これらの所見から,面接技能が非言語的表出の摘出,雰囲気の醸成,基本的手順,激励-まとめ-方向づけ,適切な応答,感情的開示の扱い,Clの欲求,その他から成ることが示唆された。
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