研究課題/領域番号 |
20530653
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研究機関 | 鹿児島純心女子大学 |
研究代表者 |
久留 一郎 鹿児島純心女子大学, 大学院・人間科学研究科, 教授 (40024004)
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研究分担者 |
餅原 尚子 鹿児島純心女子大学, 国際人間学部, 教授 (70352474)
関山 徹 鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (40363600)
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キーワード | 犯罪被害者 / PTSD / CIS / 心理療法 / サイコ・エデュケーション / ガイドライン |
研究概要 |
1.平成21年度に情報収集した海外(チェコ/英国)のデータ等が「臨床心理学」第10巻第5号(金剛出版)に掲載された。 2.平成20年度から継続している犯罪被害者(PTSD)36事例(延べ64回の心理療法)への支援について、当人が求めている支援等について把握し、その経過と結果を分析した。その結果、通常の心理療法では悪化の可能性があり、PTSDの専門的心理療法が求められていることが明らかになった。 また、犯罪被害者のみならず、彼らをとりまくキー・パーソン(家族、友人、警察官等)への心理療法、サイコ・エデュケーション(症状の意味とその後の経過について)は、必要不可欠であり、可能なかぎり心理療法は複数で担当することが望ましいことが見出された。 つまり、一人は、犯罪被害者本人の心理療法を実施し、出来事については、本人からは聴取しない。相手を尊重し、少しでも気持ちが安らぐことを目的にかかわる。 もう一人は、キー・パーソンへの心理療法等(周囲が健康で、最大の味方になることが回復力を促進する)を実施する。 3.1.2.の結果および、犯罪被害者へ携わる警察官のCISについて統計処理をした結果についてガイドラインを作成し、犯罪被害者支援者の要請と、関係機関(警察、行政、弁護士会等)へ配布し、犯罪被害者支援システムの構築を試みた。 4.以上の研究成果についての報告書を作成し、関係機関へ配布した。
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