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2008 年度 実績報告書

単純接触効果研究の新たな展開を可能にする基盤的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530657
研究機関筑波大学

研究代表者

菊地 正  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80161420)

研究分担者 吉田 富二雄  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80182781)
綾部 早穂  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (40323232)
キーワード単純接触効果 / 潜在的態度 / 高次認機能 / マルチモーダル
研究概要

今年度の実施計画は(1)潜在的でかつ客観的な単純接触効果測定諜題を新たに開発する,(2)高次認知機能が単純接触効果に及ぼす影響を解明する,であり,ほぼ研究計画通りに進められた.計画1では,潜在的連合テスト(IAT)に着目し,単純接触効果の測定可能性を検討した.刺激として,平仮名2文字と片仮名1文字または片仮名2文字と平仮名1文字で構成された3文字列を用いた.初めに,通常の手続きで単純接触効果が生起するか確認したところ,接触段階と評定段階で共通の処理がなされている場合に,単純接触効果が生じることが判明した.次に,3文字列の接触・非接触刺激と好き・嫌い(ポジティブ単語とネガティブ単語)カテゴリ間での連合強度を,IATを用いて測定したが,必ずしも期待通りの結果とはならなかった.一般に平仮名は片仮名に比べ好意度が高く,仮名の構成要素に対する好みが前面に出たようである.今後,さらにIAT計測の試みを行う予定である.
計画2では,注意の選択機能が単純接触効果に及ぼす影響を明らかにする目的で,赤と緑の無意味図形を重ね合わせて提示した.接触段階では,赤または緑の図形を選択的に認識するように求め,評価段階では,選択した図形や無視した図形あるいは重ね合わせた図形について好意度評定させた.その結果,網膜像は全ての条件で同じであるにも関わらず,選択された図形に対して評定を求められた場合にのみ,単純接触効果が生起することが判明した、この結果は,計画1での仮名3文字列で得られた,接触段階の教示に従ってなされた処理方式が評価段階でも行われている場合に単純接触効果が生起するという結果と一致していた.単純接触効果の「単純接触」とは単に目に触れるだけではないことが分かった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 指示忘却による単純接触効果の減衰2009

    • 著者名/発表者名
      八木善彦・菊地正
    • 雑誌名

      筑波大学心理学研究 37

      ページ: 9-17

  • [学会発表] 反復接触がカテゴリ評価に与える効果-Implicit Association Test(IAT)を用いた検討-2008

    • 著者名/発表者名
      川上直秋・吉田笛二雄
    • 学会等名
      日本心理学会第72回大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2008-09-21

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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