単純接触効果研究の新たな展開を可能にする基盤的研究

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20530657
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 実験心理学
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 菊地 正 筑波大学, 筑波大学, 名誉教授 (80161420)
• 研究分担者: 吉田 富二雄 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (80182781) ; 綾部 早穂 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (40323232)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: 単純接触効果 / 高次認知機能 / 潜在的態度 / マルチモーダル

研究概要

馴染みのない刺激に対して頻繁に接触することによってその刺激に対して好意的態度が形成される(単純接触効果)過程のモデルを構築することが本研究の目的であった。様々な実験を通して,閾下や注意が向けられなかった刺激に対しては単純接触効果が明確には生起しなかったこと,刺激の物理的提示(ボトムアップ的入力)よりも高次な内的イメージで単純接触効果が生起したことなどから,好意的態度が形成される過程には刺激に対する単なる「単純接触」ではなく,高次な表象が関与していることが示された。

研究成果

• [雑誌論文] 指示忘却による単純接触効果の減衰 (2009)
  • 著者名/発表者名: 八木善彦・菊地正
  • 雑誌名: 筑波大学心理学研究 37 ページ: 9-17
• [雑誌論文] 感情サイモン課題による単純接触効果の測定 (2009)
  • 著者名/発表者名: 井上和哉・菊地正
  • 雑誌名: 筑波大学心理学研究 38 ページ: 1-9
• [雑誌論文] Attentional modulation of the mere exposure effect. (2009)
  • 著者名/発表者名: Y.Yagi, S.Ikoma, T.Kikuchi
  • 雑誌名: Journal of Experimental Psychology : Learning, Memory, and Cognition. 35 ページ: 1403-1410
  • 査読あり
• [雑誌論文] 単純接触効果がカテゴリ評価に与える効果-IATとGNATを用いて
  • 著者名/発表者名: 川上直秋・佐藤広英・吉田富二雄
  • 雑誌名: 心理学研究 81 ページ: 437-445
  • 査読あり
• [学会発表] 香り選好時の行動特徴 (2010)
  • 著者名/発表者名: 中野詩織・綾部早穂
  • 学会等名: 第23回におい・かおり環境学会
  • 発表場所: 千葉工業大学
  • 年月日: 20100805-20100806
• [学会発表] 視覚イメージに対する単純接触効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 井上和哉・菊地正
  • 学会等名: 日本認知心理学会第8回大会
  • 発表場所: 西南学院大学
  • 年月日: 20100529-20100530
• [学会発表] Behavioral characteristics when smelling odors and making selections (2010)
  • 著者名/発表者名: 中野詩織, 綾部早穂
  • 学会等名: XXXII Association for Chemoreception Sciences Annual Meeting
  • 発表場所: アメリカフロリダ州
  • 年月日: 20100421-20100425
• [学会発表] 能動的に触知した対象への単純接触効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 伊藤真利子・山本真笈子・綾部早穂
  • 学会等名: 日本基礎心理学会第29回大会
  • 発表場所: 関西学院大学
  • 年月日: 2010-11-28
• [学会発表] におい刺激の無自覚接触による単純接触効果の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 小川緑・今井久登・綾部早穂
  • 学会等名: 日本味と匂学会第44回大会
  • 発表場所: 九州大学
  • 年月日: 2010-09-09
• [学会発表] Mere exposure effect for visual image. (2010)
  • 著者名/発表者名: 井上和哉, 菊地正
  • 学会等名: The 8th Tsukuba International Conference on Memory
  • 発表場所: つくば国際会議場
  • 年月日: 2010-03-30
• [学会発表] 連続フラッシュ抑制と視覚マスキングによる閾下単純接触効果の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 井上和哉・菊地正
  • 学会等名: 第43回知覚コロキウム
  • 発表場所: 新潟大学
  • 年月日: 2010-03-26
• [学会発表] continuous flash suppressionが単純接触効果に及ぼす影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 井上和哉・菊地正
  • 学会等名: 日本基礎心理学会第28回大会
  • 発表場所: 日本女子大学目白キャンパス
  • 年月日: 20091205-20091206
• [学会発表] 多面的単純接触効果(1)-多角的写真への閾下での反復接触が人物評価に及ぼす効果- (2009)
  • 著者名/発表者名: 川上直秋・吉田富二雄
  • 学会等名: 日本社会心理学会第50回大会・日本グループダイナミックス学会第56回大会、合同大会発表論文集、590-591
  • 発表場所: 大阪大学
  • 年月日: 20091010-20091012
• [学会発表] 多面的単純接触効果(2)-多表情写真への閾下での反復接触が人物評価に及ぼす効果- (2009)
  • 著者名/発表者名: 川上直秋・吉田富二雄
  • 学会等名: 日本社会心理学会第50回大会・日本グループダイナミックス学会第56回大会、合同大会発表論文集、170-171
  • 発表場所: 大阪大学
  • 年月日: 20091010-20091012
• [学会発表] The size of visual field restriction affects mere exposure effect. (2009)
  • 著者名/発表者名: 井上和哉, 菊地正
  • 学会等名: The 8th Biennial Meeting of the Society for Applied Research in Memory and Cognition
  • 発表場所: 京都国際会議場
  • 年月日: 20090726-20090730
• [学会発表] 可視領域の大きさが単純接触効果に及ぼす影響 (2009)
  • 著者名/発表者名: 井上和哉・菊地正
  • 学会等名: 日本認知心理学会第7回大会
  • 発表場所: 立教大学新座キャンパス
  • 年月日: 20090719-20090720
• [学会発表] 感情サイモン課題による単純接触効果の測定 (2009)
  • 著者名/発表者名: 井上和哉・菊地正
  • 学会等名: 日本心理学会第73回大会
  • 発表場所: 立命館大学
  • 年月日: 2009-08-28
• [学会発表] 単純接触効果を測定するための新たな実験パラダイムの開発 (2008)
  • 著者名/発表者名: 井上和哉・菊地正
  • 学会等名: 日本認知心理学会第6回大会発表論文集、109
  • 発表場所: 千葉大学
  • 年月日: 20080531-20080601
• [学会発表] 反復接触がカテゴリ評価に与える効果-Implicit association test (IAT)を用いた検討- (2008)
  • 著者名/発表者名: 川上直秋・吉田富二雄
  • 学会等名: 日本心理学会第72回大会
  • 発表場所: 北海道大学
  • 年月日: 2008-09-21
• [備考] ホームページ等
  • URL: http://www.human.tsukuba.ac.jp/~percept/