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2010 年度 実績報告書

動物モデルによる多動・学習障害のメカニズムを探る生理心理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20530670
研究機関仁愛大学

研究代表者

吉田 和典  仁愛大学, 人間学部, 教授 (50143938)

キーワード学習障害 / 多動障害 / 動物障害モデル / 脳内メカニズム / 海馬
研究概要

本年度は,Tsukuba情動系ラットの中で,特に,Tsukuba低情動系(L系)ラットの空間学習障害と脳内,特に海馬内の形態学的変容過程との関連を調べ,さらに,飼育環境条件により,空間学習や海馬の神経構造にどのような影響が見られるかを検討した.その結果,まず,豊環境飼育条件でのTsukuba低情動系ラット(RL群)の空間学習成立までの試行数が,標準環境で飼育されたTsukuba低情動系ラット(SL群)と比較して有意に減少し,飼育環境条件により明瞭な学習改善効果が認められた.そこで,これらのラットの海馬の形態学的検索を行った結果,海馬全体に対する吻側部背側海馬の容積比がSL群で有意に減少していることが認められ,特に,SL群の歯状回容積比が他の群と比べて有意に減少していることが明らかとなった.さらに,L系群(RL群とSL群)の空間学習基準達成までの試行数と歯状回容積比との間に負の相関傾向が認められた.以上のことから,SL群で見られた空間学習障害やRL群での学習改善効果の背景には海馬歯状回を中心とした神経ネットワークが重要な役割を果たしていることが示唆された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Tsukuba情動系ラットの空間学習成績と海馬内の神経構造との関連-飼育環境条件による影響について-2010

    • 著者名/発表者名
      吉田和典
    • 雑誌名

      仁愛大学研究紀要

      巻: 9 ページ: 35-41

  • [学会発表] Tsukuba情動系ラットの輪回し行動によるサーカディアンリズムの特徴2010

    • 著者名/発表者名
      吉田和典
    • 学会等名
      第28回日本生理心理学会
    • 発表場所
      茨城大学(茨城県)
    • 年月日
      2010-05-15

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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