本年度は、R.シュタイナーとM.モンテッソーリの実践研究を研究するために、オーストラリアの南オーストラリア大学に客員研究員として長期滞在した。 具体的には、実践面では、南オーストラリア州のマウント・バーカー・ヴァルドルフスクールでの実践観察を中心に研究を進めることができた。学校のデータを収集したり授業や課外活動や職員会議に参加したりなかで詳細な実践研究を進めることができた。 理論面では、シュタイナー教育とモンテッソーリ教育の理論と実践を考察した論文"A Theosophical Paradigm in Montessori Educational Thought:Contact with Steiner Educational Thought"を書き、それを軸に共同研究者(南オーストラリア大学のトム・スティリック博士とアデレード大学の米山尚子博士)と討議を重ねた。 さらに、今年度、実施を計画していたシュタイナー学校とモンテッソーリ学校へのアンケート調査の準備を進めた。私を中心に共同研究者の助言を得て、アンケート内容をほぼ完成させることができた。しかし、話し合いの過程で、アンケートの実施には、州の教育局や大学の倫理委員会の許可が必要となり、今年度実施予定であったアンケート調査は来年度の8月から9月にずれ込むことになった。9月に、マウント・バーガー・ヴァルドルフスクールの7年生から12年生と教師たちにアンケートを実施することができた(モンテッソーリ学校については仲介した南オーストラリア大学の教師の都合でまだ実施されていない)。
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