研究課題/領域番号 |
20530704
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
保崎 則雄 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (70221562)
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研究分担者 |
中野 美知子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (70148229)
鈴木 広子 東海大学, 教育開発研究所, 教授 (50191789)
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キーワード | 演劇ワークショップ / 教員養成課程 / 身体表現 / メッセージ伝達 |
研究概要 |
本年度は、研究計画に従い、いくつかの教員養成カリキュラムを調査、分析した。その結果、芸術系のワークショップを取り入れるという現実、経緯がほとんどないことがわかった。その後、研究代表者が担当する2008年度の教職課程履修(英語科教育法1、2)の学生を対象として、劇団代表であり、舞台を行なっている俳優2名により、ワークショップを行なった。研修内容は、演劇ワークショップでは一般的な、姿勢、呼吸、発声、発語、発話、台詞という一連の流れである。 またその後、所沢市立教育センター嘱託職員(2008年度に採用試験を受け、2009年度からの新規採用が決まっている人たち)12名を対象として同内容のワークショップを実施した。研究目的にもある通り、教育経験のあるなしという尺度での反応を比較することが狙いであり、嘱託職員は、教職経験はないものの、課程履修の学生と現職教員の間に位置するグループとして異なった反応を示すのではないかと仮説を持ち、実施し事後アンケート調査を実施した。実際には、ワークショップの内容の関係上、参加人数をあまり多くすることができず、アンケートデータは定量分析には馴染まないが、現在までに以下のようなことが明らかになった。 両グループ共に、ワークショップ参加の満足度は高く(5段階尺度評価では、両グループ共に4.8 4.5という結果)、必要性への言及も多く見られた。とりわけ4月から嘱任が決まっているグループにおいては、自由記述において、学習者とのインターアクションをイメージしたコメントが多く、一方、課程履修グループは、言葉の伝え合いの重要性について言及したコメントが比較的多く見られた。 やや異なった回答としては、仲間と一緒にやる点で役立つと思う、という質問では、課程履修学生の方が、嘱託職員グループよりも高く出た(4.8 4.3)今後は、現職教員対象の実施を予定している。
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