研究概要 |
1 各高等学校における学習評価の現状等を把握するため、全国の公立、私立高等学校(全日制普通科)を対象にアンケート調査を実施した(平成22年10~11月、回答学校数376)。学習評価に関する内規に、観点別評価の実施を規定している回答が31.1%、評価方法の範囲の規定:84.0%、成績評価の目安の規定:72.3%、評価段階の判定基準の規定:65.3%等の結果が得られた。その他、シラバスへの評価の記載については79.3%、記載内容は評価の方法や種類を記載しているとする回答が多く見られた。観点別評価を実施している学校については、評価結果の表示方法を学校で定めていないとの回答が58.7%、評定への総括方法については各教科・科目ごとに行っているとの回答が75.2%となった。 観点別評価の実施についての意見として、労力や作業面での課題の指摘、様々な評価方法を用いて観点別評価の代替としている、観点別評価の効果についての見通しの不明確さ等があげられた。 2 高等学校中堅教員に対する観点別評価の実施の現状と課題の調査を実施した(平成18~21年、計666名、対象:教員研修センター研修講座受講生)。集計結果から、目標に準拠した評価及び観点別評価を実施する上での課題として、評価技術の問題、教員の意識や学校の体制に伴う問題、授業計画・評価計画・評価規準等の作成と活用にかかわる課題をあげた回答が多く見られた。評価技術については、ペーパーテストへの依存、関心・意欲・態度の評価技術について課題を指摘する回答が多く見られた。これらの回答について、それぞれ集計結果について、現状と課題の把握及び課題解決の方向性について考察を行った。 以上1,2の結果については、研究報告書としてとりまとめを行った。
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