研究課題/領域番号 |
20530716
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
谷 雅泰 福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (80261717)
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研究分担者 |
青木 真理 福島大学, 総合教育研究センター, 教授 (50263877)
三浦 浩喜 福島大学, 人間発達文化学類, 教授 (90282251)
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キーワード | 若者支援 / デンマーク / エフタスコーレ / ガイダンスシステム |
研究概要 |
日本の若者支援の現状の背景として日本の雇用状況について知るために、学内の専門家である熊沢徹氏を研究会に招いて意見交換を行った。日本の雇用政策などの特徴について議論した。 デンマークへの調査研究・及び付随して行ったフィンランドでの調査研究については、ほぼ交付申請書に記載した通りの研究を行い得た。すなわち、対象機関として、デンマークのグロスラップ生産学校、グロスラップPPR、シャルソルンドエフタスコーレ、HTX(技術高校)、フィンランドのタンペレ市職業安定所、同市の若者キャリア選択サポート施設、およびタンペレ市教育課、その他義務制学校(2校)。インタビューを行ったのが、デンマーク教育大学のピーター・プラント准教授。 このうち、エフタスコーレとHTXでの若者へのインタビューはすでにまとめた(「研究発表」の項参照)。義務教育をおえて高校段階に行く前の10年生教育として定着しつつあるエフタスコーレの生徒と、エフタスコーレを経験せずに高校に進学したエリートとの比較は、若者支援の在り方を考える上で示唆的であると考える。どちらも、ゆっくりとした育ちを求め、それが社会的に認められているのが日本との大きな違いである。その他ガイダンスシステムについて、前年度の出張での成果を2本の論文にまとめた。 まだ成果としてまとめてはいないが、その他のデンマークでの調査により明らかになったことに、軽度発達障害のある若者をどのように教育・訓練し、社会参加させるかという課題への取り組みが進んでいる点が挙げられる。生産学校にそのようなコースができていたし、その他の学校、職業訓練を主とする学校でもそのようなコースが新設されつつある。
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